LOVEPAIN④


彼があのスタジオのロッカーを開けられたのは、

私の誕生日を知っていたから



“――鈴木さん、誕生日7月23日なんだ?――”


どんな話の流れでそんな会話を交わしたのか覚えていないけど、

私は彼に自分の誕生日を言った事がある




“――日暮君は?――”


そう、私は訊き返した



“――僕はね…――”


私は彼の誕生日をその時に聞いたはずなのに、
全く覚えていない



私の誕生日を覚えてくれていた彼は、
本当に私の事を好きだったんだ





“――鈴木さん、涼太君と一緒に写真撮ってあげるよ――”


笑ってそう言っていた、日暮君



その笑顔の下では、
どんな気持ちでそう言っていたのだろうか?



日暮君には今回あれだけの事をされたのに、

私も悪かった、と思ってしまう





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