LOVEPAIN④
「本番では叩いちゃいますけど。
ごめんなさい」
その私と同じ年の無名の男性俳優さんは、
そう言って何度も謝っていた
その俳優さん以外も、
私に申し訳なさそうにしていた
本番が始まってからの彼らの豹変振りは凄くて、
役者って凄い!と妙に感動してしまう
「――のこのこと付いて来るお前が悪いんだろ?
こいつがカッコイイからって、ほいほいと。
どんな目に遭おうが、自業自得」
私を凌辱している男のその台詞
本当の自分に言われているみたい
スタジオの隅の遠い場所に居る、
成瀬に目を向けてしまう
成瀬がイケメンじゃなかったら、
私はAV女優にならなかったんじゃないか……
と、その時を振り返ってみる
あの頃は、色々と追い込まれ全てを失い、
強くなる為に成瀬に付いて行ったけど
でも、成瀬が全くのタイプじゃない受け付けないようなオッサンとかならば、
私は大人しく言う通りに付いて行かなかったんじゃないか…
まぁ、成瀬に騙されたわけじゃないけど、
容姿の端麗さに人は惑わされる