LOVEPAIN④

その後、料理を頼んで運ばれて来たけど、

私達三人に会話なんて殆どなくて



涙は止まったけど、悲しみは消えない




横を見れば、篤は黙ってカツカレーを食べているし、

前を見れば成瀬も同じように無言でハンバーグを口に運んでいる



私はもう食欲なんて無かったけど、

この嫌な時間を潰すように
目の前の料理を口に入れていた




「――このお寿司美味しくない」


頭の中はずっと成瀬と芽衣子さんの事ばかり考えているからか、

無意識にそうやって本音も漏れてしまう






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