LOVEPAIN④

「そうか」


成瀬はまだそうやって口を開いてくれるけど、


篤はいつもと違い
そんな私の言葉に何も言って来ない



いつもならば、
そんな私の言葉に真っ先にキレて、

怒鳴って来るのに



きっと、今の私は篤から見て凄く可哀想だから、

いつものようにそうやってキツイ言葉を言って来ない




目の前の成瀬は言葉は少ないが平然としている



その顔を見ていると、
胸が締め付けられるように苦しい



どこかで、成瀬の私に対する気持ちは絶対なのだと思っていたのかもしれない


私以外の女性を、
好きになるはずがないのだと



だからその分、
今凄く堪えているのかもしれない



彼が私以外の女性を愛し、
付き合う事に対する覚悟なんて、

全然出来て無かったから




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