Innocent Smile~ずっと一緒に~

頑張って、一生懸命取り繕っていたつもりだったけど、
沙織先輩は私と付き合いが長いせいか、見事に見抜いていて……


「何よー? 痴話ゲンカでも何でも、聞いてあげるわよ。」


冗談めかして、重たくなりすぎないように、
沙織先輩は私の話を聞きだそうとしてくれてる。


「私は、できないんですかねー?……真剣な恋……」

「やっぱり……仔犬ちゃんのことなのね?」

「はぁ…そうですね……」

「ていうか、今は…自分で違うと思ってるの?
真剣な恋じゃないって?」


お茶を飲みながら、沙織先輩が柔らかく笑う。


「そうじゃないんですけど……
私、今まではいつも受け身だったっていうか、
真剣に恋なんて…してきてなかった気がしてて。
ずっと、一生懸命になれる恋がしたいって思ってたとこあるんです。
なんか……恥ずかしいですけど。」

「別に、恥ずかしくないわよ。
そんな風に思うことって、素敵なことじゃない?」

「……はい。で、今回はそうかなって感じたんです。
言葉では、上手く…言えないんですけどね……」

「へぇー…、そっか、良かったね。」



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