Innocent Smile~ずっと一緒に~
「恭哉には…そんなこと言ってほしくないな。
将来、社員のことを思いやる、立派な社長さんになってほしい。」
私が優しく言ったその言葉で、恭哉が頭を上げて私と視線を合わせてくる。
「佐那子は……俺と離れても平気なの?」
切ない茶色の瞳から、その思いが伝わってくるようで。
……胸がギュッと締め付けられた。
「そんなわけないじゃない。」
「だったら………」
「でも私……北京に行ってもいいと思ってる。」
「佐那子!」
私の出世なんて、どうでもいい。
元々、上に登りつめたいなんて出世意欲はないし、
転職だって、そんなに抵抗はない。
けど、恭哉は守りたい。
恭哉には本社にいて、仕事を学んでいって欲しい。
しっかりした後継者になるために。