Innocent Smile~ずっと一緒に~

きっと、イメージしてた彼氏像と違ったんだろうな。

ニコニコしてる恭哉は、実年齢よりも若く見えたりするし。

っていうか、実際にものすごく年下なんだけど。


玄関で『どうぞ~』なんて、いつもより何倍も上品な色合いの声で、
恭哉にスリッパを差し出すお母さん。


お母さんの頭の中は今、
恭哉の年齢のことでいっぱいだろうなぁーなんて想像したら、この場で噴出しそうになった。

それとも、恭哉のイケメンぶりにやられちゃったんだろうか。


『リビングにご案内してね。』と、お母さんは私に小声で言うと、
そのまま自分はキッチンへと消えていく。


恭哉がゆっくりと玄関でスリッパを履き終えたところで、
階段の上からバタバタと足音が聞こえ、その方向に目をやると、居たのは弟の拓真だった。



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