Innocent Smile~ずっと一緒に~
恭哉が私を?? そんなことあるハズない。
恭哉からしたら、私は家庭教師のお姉さんみたいなもんだろう。
だけど…そんなこと言われちゃったら、今後変に意識してしまいそうだ。
「俺だって、エベレスト登頂は難しいんだっつーの。
あんな世間知らずのガキに、先に登られてたまるかよ。」
タバコをふかしながら、小声でボソっと聖二が呟いた独り言が聞こえた。
聖二も、もう酔ったのかな?
“エベレスト”って…聞こえたけど??
完全に意味不明だし……
「ちょっと、恭哉く~ん!
ダメよ、佐那子さんと宇田さんの邪魔しちゃ。」
恭哉の態度をたしなめるように、優子ちゃんの声が聞こえる。
いや、あのね、優子ちゃん。
それもたいがい間違ってるからね。
「あら? 優子ちゃんは、俺の味方してくれんの?」
嬉しいなぁー、なんて付け足しながら、聖二がニコニコ微笑む。
「だって宇田さんは、佐那子さんの理想のタイプなんですよ?
ね! 佐那子さん!」
思わず飲んでいたものを、その場で噴出しそうになった。
この、爆弾娘っ!!