【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
だから行かねーって。と昴の方を振り向くと、凶悪的な日差しが降り注いで。
……こんな中外に出るとか自殺行為でしかない。
「俺クーラーとお友達だから無理」
「なに引きこもりみたいな事言ってんだよ〜!」
「もうそれでいいから……」
じゃあな、と再びドアを閉めようとした俺の腕を、がしりと昴が掴む。
「昼飯奢ってやるから!」
「はあ?俺がそんなので釣れるとでも──」
──ぐぅぅ……。
釣れるとでも思ってんの?と言おうとした瞬間に、タイミング悪く鳴った腹の虫。
なんでこんな時に、と舌打ちすると、昴がにやーっとしながら俺を見上げていた。
……仕方ない。
「……わかったよ」
背に腹は代えられない。