【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー




私にとって図書室は一番落ち着いて勉強が出来る場所。


だから、テスト前になると数時間図書室に行ってから帰ることにしてるのだ。


「そっかー、偉いねー!」

「恵梨ちゃん頭いいもんね!」


今度勉強教えてよー!と皆が言ってくれて、嬉しくて顔が綻ぶ。


いい友達が作れて、良かった。


テスト明け遊ぼうね、と約束したから、三人と別れて図書室に向かう。


皆家で勉強する派なのか、図書室は誰もいなかった。


静かに扉を開ければ、紙の匂い。それもまた、好きだった。


「よし、頑張ろ」


小さな声で自分に喝を入れて、鞄から教科書とノートを取り出す。


そして、しばらくの間紙面にシャーペンの先を走らせていると──。




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