【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
泣きじゃくりながら、全て話した。
抱え込んでたもやもやを吐き出すように、激情をぶつけるように、全部。
私が話してる最中、渓斗君は頭を撫でながら、時折、うん、って相槌打ちながら聞いてくれて。
荒んだ心が、ゆっくりと溶かされるように癒されていくのがわかった。
話終えた後、渓斗君は私をぎゅう、と強く抱きしめた。
「辛かったよな、話させてごめん。……でも話してくれて、ありがとう」
優しい声が、耳に響く。
「俺の告白を疑っちゃうのも仕方ないよな。でも俺は、その話を聞いて、やっぱり恵梨の事を守りたいって思う」
甘く、溶かされていく。
「……俺、本気だよ。そういう辛い過去もひっくるめて、恵梨と付き合いたい。俺がその記憶、全部塗り替えたい」
そして、溺れる。
渓斗君の優しさに、愛情に、抗うことなんか出来なくて。
……もう一度。
もう一度だけ、信じてみようと、思った。