別れたオトコと会う時は

1度別れたオトコ

アイツを避け始めた頃、アイツのことを好きな女の子が現れた。


アイツに『愛されたい』と願い、尽くすその女の子の姿は、微笑ましく、わたしには眩しかった。


アイツも、幸せになる一。


安心した半面、淋しくもあった。


ある日、自動販売機でジュースを買おうとわたしが小銭を探していると、後ろからコインを入れる大きな腕があった。


振り返ると、アイツだった。


わたしは慣れた手つきで、いつものボタンを押した。


『相変わらずオレンジ、好きだな。』


その笑顔がとても優しく、そして、とても大切に思えた。




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