別れたオトコと会う時は
『ありがと…いただきます。』


『おぅ。』


少しの沈黙のあと、


『元気か?』


アイツが聞いてきた。


『うん…そっちは?』


『…ぼちぼち。』



『ぼちぼち?』


わたしが笑うと、アイツも笑った。


『おっ。久しぶりにハナの笑顔見た。』



なんて答えていいか迷い、わたしが俯くと、


『ハナの笑顔、やっぱり可愛いな。』


『…そんなことないもん、だ。』


恥ずかしさが込み上げて来て、わたしはオレンジジュースの缶をいじりながらそう言うと、


一彼女とは、どうなってるの?一


そう言おうとして、アイツを見た。



< 39 / 200 >

この作品をシェア

pagetop