別れたオトコと会う時は
妊娠したせいなのか、食欲が無く、ほとんど何も食べない毎日を送っていた。


『ごめんなさい。あんまりお腹、すいてなくて…。』


そう言った瞬間、グウと鳴るお腹の音。


マサヤさんがハハハ!と大きな声で笑う。


わたしもつられてアハハ!と笑った。


笑ったら、とてもお腹が空いたような気がした。


『マサヤさん。お肉食べたい!ハンバーグ!』


『よしきた』


これが、わたしと未来の夫、マサヤさんとの始まりだった。




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