シーソーゲーム
突然のことに驚いた。こんな時にデートの約束なんて、何てお気楽なのだろうか。さっきまで半ベソをかいていたとは思えない、すさまじい変わりようである。
俺は自分の耳を疑い、また聞きなおした。
「え…なんて?」
「こんな私だけど…明日、遊ぼ。ダメかな…」
半ベソの反動なのか、まだ肩で息をしている。その顔がなんとも可愛らしくて、しかしこれを断ったらためていた涙が滝のごとく流れ落ちてきそうな気がして、断ろうにも断れるはずがなかった。いや、断る必要はないだろう。
「あ、ああ。いいけど…本当にか」
「本当?嬉しい。ありがとう」
どうしても俺は恐縮してしまう。それもそのはず、俺はまだ異性とのデートたるものをしたことがなかった。アズサと二人で遊んだことがあるが、それは論外である。デートとは言えない。
「本当に俺なんかでいいのか」
「うん。前から遊びに行きたいと思ってたんだ。どこ行こうかな」
もうすっかり半ベソの顔はない。太陽のように輝く笑顔に変わっていた。目をこすり、うれし涙か、寸前まで来ていた涙が溢れてきたのか、涙が頬を滴ろうとしているのが見えた。
「明日、何しようかな」
もう明日のことを思い描いているようである。
「後はメールで連絡するね」
そう言うと、岸は立ち上がって俺の前に立った。
「ありがとう」
台風のようにやってきた突風は、疾風のごとく去った。
「おい…」
ミズキは岸と入れ替わるようにやってきた。
「さっきの岸だよな。何話してたんだ」
「あ…大したことじゃない」
「そんなこと、あるめえよ」
俺は自分の耳を疑い、また聞きなおした。
「え…なんて?」
「こんな私だけど…明日、遊ぼ。ダメかな…」
半ベソの反動なのか、まだ肩で息をしている。その顔がなんとも可愛らしくて、しかしこれを断ったらためていた涙が滝のごとく流れ落ちてきそうな気がして、断ろうにも断れるはずがなかった。いや、断る必要はないだろう。
「あ、ああ。いいけど…本当にか」
「本当?嬉しい。ありがとう」
どうしても俺は恐縮してしまう。それもそのはず、俺はまだ異性とのデートたるものをしたことがなかった。アズサと二人で遊んだことがあるが、それは論外である。デートとは言えない。
「本当に俺なんかでいいのか」
「うん。前から遊びに行きたいと思ってたんだ。どこ行こうかな」
もうすっかり半ベソの顔はない。太陽のように輝く笑顔に変わっていた。目をこすり、うれし涙か、寸前まで来ていた涙が溢れてきたのか、涙が頬を滴ろうとしているのが見えた。
「明日、何しようかな」
もう明日のことを思い描いているようである。
「後はメールで連絡するね」
そう言うと、岸は立ち上がって俺の前に立った。
「ありがとう」
台風のようにやってきた突風は、疾風のごとく去った。
「おい…」
ミズキは岸と入れ替わるようにやってきた。
「さっきの岸だよな。何話してたんだ」
「あ…大したことじゃない」
「そんなこと、あるめえよ」