シーソーゲーム
「ここは…どこだ…?」

 冷たい、湿った土の上で寝ていた。首筋が痛い。

 なぜここで寝ているのか。確か、ゴミを捨てに行って、その後は覚えていない。

「あ…いて」

 ひざも痛かった。だが案の定、地面は土であったのでよかった。衝撃は軽かったようだ。
そういえば、ゴミはまだ捨てに行っていない。あそこに落としっぱなしだ。何で落としたんだっけ。

 ひざ小僧や腹についた土汚れを払い、ゴミを捨てに行った。

 とりあえず、頼まれたことをせねばならない。

 捨てに行く途中、チャイムは鳴った。それは早かった。あれからそんなに時間が経っていないはず。それほど長くあそこにいたというのか。

 それはともかく、今すぐに降り出しそうな雨雲もあり、ゴミを捨てると、一目散に昇降口に向かって走った。

 もう授業が始まっている。

 教室の後ろのドアを開ける。用意していた言葉を言った

「すみません…遅れました…」

 先生の眼光は鋭く、すぐさまこちらに向けられた。

「どうしたんだ。遅刻の理由は」

 その返答には迷ったが、事実を言うべきか。しかしそれ以外、思いつかなかった。

「いや、ちょっと…寝てました」

 教室からクスクスと笑い声が聞こえた。

「たくっ…これからは気をつけろよ」

「あ、はい」

 自分の席に座り、先ほどから感じる体中の痛み、そして特に感じる首筋の痛みが気になる。さすり、授業の用意をしてまじめに授業を受けようとするが、なぜあそこにいたのが気になった。ゴミを捨てに行ってから、するとあそこに倒れていた。記憶が飛んでいたのだった。

 しかし今日の授業は特に重要なところだと思ったので、そんなことを考えることはできなかった。

「おい、リョウ。なんでお前、授業に遅れたんだよ」

 ミズキは相変わらず嬉しそうだ。俺が困ることが好きなのか。むしろ興味本位というべきか。

「いや…マジで寝てた」
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