blue moon
青夜は男たちを
ワンボックスカーまで
連れて行った。

少し離れていたから
話声は聞こえなかった。

遠目で見ていると
どうやら青夜は
ナンバーを控えている。

それから男たちは
サイフを出し
青夜にお金を渡した。


男たちの車はエンジンをかけ
帰って行った。


ニコニコしながら
戻ってくる青夜。

「乃亜の自転車って
なんぼするん?」

「一万くらい」

「そんな安いん?
俺、もっと高いかと思って五万もらった」

青夜は絶対に
五万もするなんて思っていなかったはずだ。
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