blue moon
「俺トイレタイム」

青夜は立ち上がった。

この空間になじんでいたから
青夜がいなくなっても
問題なかった。

「つかれてないですか?」

みんなが気をつかって
きいてくれた。

「うん。平気だよ。
だって楽しいもん」

本音だった。

心の底から笑い
楽しんでいた。

「みんな
気のイイ奴らばっかやし気つかわんといて下さいね」

なじんでいるとは言え
まだ気をつかっているように見えたのかもしれない。

「青夜のこと
よろしくお願いします」

アタシは
青夜がいない間に
みんなに
お願いをした。


「俺らが
お願いしますって言う
立場やんな?」

顔を見合わせながら
みんな笑っている。


青夜とみんなの
"きずな"が
見えたような気がした。

男の友情は
うらやましいくらい
かっこいい。


"アタシと友達
どっちが大切なの?"

こんなセリフを吐いていた
過去の自分を
怒りたくなった。
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