blue moon
「酒飲めないんですか?」

さっきのやりとりが聞こえたのか
周りの子たちが
きいてきた。


「飲むと
ジンマシン出ちゃうの」

「女で酒強いのより
イイですよ」

みんな
気をつかって言ってくれてるのか不安だった。


「ん?そういえば
関西弁ちゃう!!」

誰かが気づいた。

「なんと
横浜の子やで!!」

青夜は
少々ジマン気だ。


「標準語めっちゃ
ええわ〜」

「むっちゃカワイイ」

「何かしゃべって下さい」

関西での標準語は
大絶賛だ。



「乃亜さぁ〜ん!!」

一番遠い席から
誰かが呼んでいる。

よく見るとキミ君が手をふっていた。

かなり
酔ってるみたいだ。

緊張で
あまりみんなの顔を見ていなかったから
今まで気づかなかった。

青夜は
みんなと話しながら
笑っている。

アタシも
青夜以外の人たちと
話しながら笑っていた。

"人見知り"
なんて事は忘れ
ずっと笑っていた。
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