17歳─恋のはじまり─

3.「行くな…!」

「おっはよーん、千紗!」

「立夏、おはよ」



下駄箱で立夏にバッタリ会って
あたしは無理に笑いかけた。

多分、引きつって
みっともない顔だったんだろうな…


立夏が心配そうに
あたしの顔を覗き込んだ。



「今日も、瑛司くん一緒じゃないの?」

「………うん」


文化祭が終わって1週間。

瑛司はあたしの前から
突然居なくなった。


メールをしてみても
返事はなくて。

勇気を出して電話をしても
電源を切ってあって。


「…………」


学校にも、居ない。

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