17歳─恋のはじまり─

4.「…ふざけんな!」

だけど、

それは突然きた。


まだ寒さが身に沁みる
この季節。

2月の、ある日。


「これどこに飾ろう?」

「壁にでも吊っとけよ」

「うわ、適当」

「じゃぁ、消灯台に吊っとけば?アイツのすぐ隣だし」



佐々木くんとそんな
会話をしながら、

あたしは千羽鶴を入れた
紙袋を持って病院に向かった。


もう通い慣れてしまった病院。

いつものように
瑛司の病室へ向かう。
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