17歳─恋のはじまり─
目を見開いて驚く千紗に


「…っ」


ガタン…

瑛司が唇を噛み締めて
教室から飛び出した。


「へ?待っ……瑛司!」

「着いてくんな!バーカ!」


咄嗟に瑛司を
追いかけようと

廊下に出た瞬間、

瑛司の声に
千紗の足がピタッと止まった。


バカって…

っていうか、
どういうこと…?


『いつになったら、見てくれんだよ』

『嫌なんだけど』


それって…

いやいや、
瑛司があたしを…なんて
信じられない。

だってあたし達は

そういう風な雰囲気に
かすったこともないじゃん…

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