愛してもいいですか



「なかなかのチャレンジャーですね」

「チャレンジャーっていうか……チャラいのよ。見た目はいいかもしれないけど、思えば軽そうな顔だったし……」

「どんな人だったんですか?もしかしたら、私は知っているかもしれないですよ」

「背が180近くあって、茶髪で、犬みたいな顔したかわいい系で……」



昨日の姿を思い出しながら特徴をあげていく私に、神永は「あれ、」と心当たりがありそうな顔をしてみせた。



「何、知ってるの?」

「えぇ、私の予想が合っていればその彼……」



着いた最上階で、話しながらエレベーターを降りると、ツカツカと部屋へと入る。

ガチャッと開けた茶色い大きなドアの向こうは、いつも通り日差しの差し込む、大きな窓の社長室。

壁際に並ぶ本棚と、真ん中奥に置かれている私用の大きなデスク。全体的に白とシルバーを基調としたシンプルな部屋。その真ん中にある応接用ソファに座っている姿があった。



「あっ、おはようございます!宝井社長!」



こちらを見てすぐ立ち上がるのは、どこか見覚えがある。

高い背、ハネた栗色の髪、黒い瞳……ニコッと浮かべられた笑顔は、紛れもない昨日と同じもの。



「あ……あああああーーーーー!!!!」



昨日の、ナンパ男!!

驚きながら指差し、声をあげる私に後から部屋に入った神永はビクッとし、目の前のその男はへらっと笑う。


< 13 / 264 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop