変愛
結婚前提
それから数日後
もこみち似の彼が、唐突に 母親が本当に彼女が居るのかと疑うから実家の母親と話をしてくれと言い出した
私は言葉に詰まり、答えを濁した。
嫌な予感がしたからだ。
案外、私の予感は当たり
意外な方向で私達の関係が進んで行った。

「君は綺麗だし性格も優しいから、もこみちを任せられるよ。
俺の夢は、もこみちの子供を育てる事なんだ」

照れたように顔を赤らめ語る中川家弟似の彼の発言に私は絶句した。
遠回しに、もこみち似の彼の子供を生む事を
もこみち似の彼ではなく、中川家弟似の彼に頼まれた気がしたからだ。

その時、私は十八歳になったばかりだった。
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