コンプレックス



不意に前を見るクソ会長は







「やぁ。来たね」







「会長…さん?」







「こんにちは。光原さん」







「光原?誰それ」







振り返ると少し小さめな女の子がいる







「かわいい…」







「へ?」







そりゃ不思議そうにするよね







「というか光沙、転校生の名前くらい

把握しとけよ。2位の頭か?」








「あんたと比べんなあほ」








「クソからあほか、進歩したな」







「黙れ」







こいつまじうざい







いつもどおりに言い合いしてたら







「えっと…呼ばれたんですけど?」








女の子はクソ会長に聞く








「あぁそうそう。悪いねわざわざさ

光沙。あのやろう呼んどいて」








「は?なんで私が」







「おいおい。

俺が行ったらどうなると思う?

というか、俺が行きたくないね。

あのやろうの顔なんて見たくもない。

誰か殺してくれないかな」







だいぶ物騒なこと言ったけど








これもいつもどおりのこと。








案の定女の子の顔はひきつる








「気にしないで。こういうやつだから」








「はあ」







「さぁ、光原さん。なか入って」








ドアを閉めようとするクソ会長は







「光沙、頼むな」







と言って入っていった。






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