コンプレックス
大抵は水タンクの上で寝てるんだけど…








「今日はそこにいねぇぞ」








水タンクの上を覗こうとしていたら








すぐ近くのベンチから声がした








「珍しい。そんなとこにいるのは」








ベンチの上で寝そべってる相沼陸(アイヌマリク)








は、大きくあくびをした。








「あのクソが早く終わらせるつったから

久しぶりに授業出てやったんだがよ。

途中で飽きたから、ここにきた」








それはどうなんだか








「で、だ。ここに来ってことは

あのクソか?」








「うん。クソ会長が全員集めろって」








私は相変わらずの真顔で言う








陸はその綺麗に整った顔をしかめて








綺麗でサラサラは少し金に近いような








茶髪の髪をクシャっとする








「なに?」








「お前さ。その真顔治んねぇのかよ」








立ち上がりながら痛いとこをつく陸。








しょうがない








ナニモシラナイカラ








「気が向いたらね」








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