赤と青の恋

翌日は俺のほうが早く到着した。

「アオ!おはよう」

いつもの元気な茜の声。

「おはよう」

「うわぁーアオが、おはようだってー」

「何だよ、それ」

「だってーいつも“ん"とか“おぉ"しか言わなかったから…何か嬉しいー」

「茜はさー嬉しい事増えてるの?いつも嬉しいの連発だから」

「うん!だってアオが一緒だと毎日が嬉しい事の連続だよ」

「それなら良かった」


“おはよう"の一言が嬉しいとは…俺は話すことが苦手だったのか?

イヤ余計なことは話す必要は無いから黙っているだけ。

クールな奴とは言われるがカッコつけてる訳でも何でもない。心許せる奴とは話している。

余りにも無口過ぎて女と付き合っても、上手くいくほうが少ない。

自分から好きだとか愛してるなんて、くすぐったくて言えない。

まぁ昨日は“愛してる"って言ったけど、それはやっぱり


茜だから
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