Candy House
ガラガラと窓を開けると、
「ここが物干し場ね」

安部さんはそこに足を踏み入れた。

「おいで」

安部さんに手を差し出され、あたしも物干し場に足を踏み入れた。

「うわっ、広い」

物干し場と言うよりも、屋上と言った方が正しいのかも知れない。

それくらい、物干し場は広かった。

温かい日差しが冷えた躰を温めるが、風はまだ冷たかった。

もう少し温かくなったら、ここで日向ぼっこをするのにちょうどいいかも知れない。

「こっちに物干し竿があるから、洗濯物はここで干してね」

安部さんが指差した方向に視線を向けると、隅の方に3本の物干し竿があった。
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