『エレベーター』from The Eleveter
序章1。
「寒いなー。」

今、ジョン・スミスは別の次元にいた。見える景色はまるで別のまだ未開拓の星に来てしまったようだ。高さ160フィートはありそうな山々が連なっている。見える山頂はまるで地獄絵図そのもの、何本もの針状の物が天に向かって伸びていて、見た目の恐怖もそうだがそれ以上に何か心の底から込み上げてくる変わった不気味さも伝わってくる。山肌は見たところでも分かる位何かゴツゴツした岩みたいな物がうめこまれている、そのどれもが濃い青色に色彩されている様で、今現時点の闇夜に見事にマッチしている。

「寒いなー。」2度目を発する。

元いた次元の気温は33度、いやそれ以上はあったのだ。しかし、今いる次元は、おそらく気温約マイナス0〜10度位しかないだろう、ここには朝があるのだろうか?一生この暗さではないのか?ジョンは心底怯えている。これまで24年生きてきて、これまで恐怖に怯えた事はなかった。

フロリダ州セント・オーガスティンに生まれ平凡に過ごしてきた。何もトラブルなく就職しフロリダ州デイトナビーチ海岸沿いのホテルバハマハウスの従業員になることが出来た。一体何が起きたんだ?
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