too cute(可愛すぎる)
社員の中でも目立つ存在。
女性社員の視線も少なくない。


なんで私なんだろう?


食べ終えた本宮がお先に。と私達に言い席を立った。


「本宮主任って彼女いるんですか?」


「私が知ってる訳ないでしょ」


必要以上の事は言わない。
色々、突っ込まれて聞かれると面倒だから。


「仲良さげに話してるのにプライベートの事は知らないんですか?」


「知らない」


「私、立候補しちゃおうかな?
アハハ、無理か。理想高そうですもんね」


オムライスを美味しそうに食べる百合ちゃんが私に同意を求めるように言ってきた。


理想が高かったら私なんか選ばないでしょ。


ほらっ、可愛い女性社員が本宮に話掛けてきた。そうよ、他に目を向けて見なよ。


「うん?気になりますか?」


「何が?」


「ずっと本宮主任、見てたから」


立ち上がってから本宮の姿を追ってた。
要らぬ勘違いをされてしまった。


「そんな訳ないでしょ。考え事してたの」


止まってた手を動かす。
オムライスをすくい口に運ぶ。


「恋愛の事ですか?」


「な訳ないでしょ。仕事の事」


「寂しっ。先輩、彼氏欲しいとか思わないんですか?」


「別に」


「先輩、可愛いからって余裕してても、あっという間におばあちゃんになっちゃいますからね」


呆れた口調で百合ちゃんが言った。


おばあちゃんになるまでには時間はまだあるわよ。心で呟いた。








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