too cute(可愛すぎる)
「吉田君、ごちそうさまでした。後一ヶ月ちょっと頑張ってよ。私も吉田君に期待してるんだから」


「はいっ」


「じゃ、私行くね」


「あっ、早瀬さん。今日とか時間ありませんか?」


二課に行こうとした私を後ろから呼び止めた。


「まだわからない所があった?」


「あー、いやそうじゃなくて夕御飯でも食べに行きませんか?」


「うん。いいよ」


百合ちゃんが元気がないとか言ってたし先輩として付き合ってやるか。


「仕事終わったらメールして」


「はいっ」


元気よく返事した吉田君と別れて二課に戻る。
あっ、百合ちゃんも誘ってみようかな。
最近、お昼も一緒に食べる機会がなかったし。


早速メールしたら、行きます。行きます。と返信が返ってきた。


定時が10分過ぎた頃、吉田君からメールがきた。


会社の近くで待ち合わせ。
百合ちゃんにもメールを送り仕事の片付けをする。


「早瀬、ちょっといいか?」


「はい。なんでしょうか?」


本宮が私を呼んだ。


「悪いんだけどこれまで打ち込んでくれないか?」


今日はノー残業デーの水曜日だ。
残業したらいけないと言う訳ではないがほとんどの社員が定時で帰る。
課のみんなも帰った後だった。


「急ぎですよね?」


「悪い。今日中に送らないといけないんだ」


「わかりました」


書類を受け取りパソコンの電源を入れる。


『吉田君ごめん。急ぎの仕事が入って今日は行けそうにないんだ。百合ちゃんも誘ってたから待ち合わせ場所に百合ちゃんが来るから。ホントごめんね。』


『百合ちゃんごめん。残業になった。吉田君には言ってあるから吉田君に付き合ってあげて。埋め合わせはするから。』


『わかりました。仕事頑張って下さい。』

『了解です。必ず埋め合わせして下さいよ。』


吉田君と百合ちゃんから返信のメールがきた。


よしっ。と気持ちを切り替えて書類を見る。


最後の文字を打ち込む。
時間を確認したら7時過ぎだった。


プリントアウトして本宮に持って行く。


「終わりました。これでいいでしょうか?」


書類を受け取った本宮が確認する。


「ありがとう。助かった」


「お役に立てて良かったです。本宮主任。
…本宮、まだ終わらないの?」


二課では本宮に対して敬語を使うが二人きりで敬語は可笑しくて普段の話し方にした。


「後、10分で終わる」


「そう」


「待ってて。一緒に帰ろう」







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