劣等審判
「生きたいかって!? そんなの答えは決まっていだろ!? 生きたいに決まってる!!」

あいつらが死んだことなんて関係ない。

僕さえ生きられればそれでいい。

それが一番正しいんだ。

「? 質問を変えよう。

君は新しいものを手に入れた。

それは欲しかったもの

ずっとずっと欲しかったもの。

しかし、君は捨ててしまう。

罪は感じる?」

質問の意図がよく分からない。

でも僕は答える。

「感じるよ

ずっとずっと欲しかったものなんだろ、

その動機を知りたいけど」

彼女は笑った。

薄気味悪く。

ただ、ただ、薄気味悪く笑った。

「それなら君は罪を感じる。

ずっとずっと欲しかったもの、

君にとっては







『友達』








だろ?」


生きるとはとても難しい。

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