完璧上司は激甘主義!?
予想外な言葉に、ポカンとしてしまう。
だけどなぜかそれを南課長は肯定と受け取ったようで、また大きな溜息を漏らした。

「やっぱりな。そんなことだろうと思ったよ。そんな予感がしたから来てみたんだ」

「――え?」

来てくれた??

「じゃあさっさと片付けるぞ。そのまま放置しておいたら、また更に汚くなるだけだ」

もしかして南課長は、約束通り抜き打ちで様子を見に来てくれたってこと……?

嘘……。
それってちょっと……いや、かなり嬉しいんですけど。

「新?行くぞ」

一気に緩む口元。
だって嬉しいじゃない?理由はどうであれ、南課長が気にかけてくれていたなんて。

「今行きます」

緩む口元を紡ぎ、南課長の後を追う。

ただ私がちゃんと掃除しているか見に来てくれただけ。
ただ一緒に片付けに来てくれただけ。

そう分かっていてもやっぱり嬉しいや。

自宅ドアの前に着き、嬉しい気持ちを押さえながら鍵を開ける。

「どうぞ」

「……失礼する」

南課長がこの部屋に入るのは二度目。
きっと上司として、だと思うけどでも嬉しいな。
好きな人が部屋に来てくれるなんて。今から南課長が帰るまでふたりっきりで過ごせるのだから。

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