完璧上司は激甘主義!?
ハッキリと自分の気持ちを言葉にすると、ふたりはやっと表情を緩めた。

「麻帆ならそうでなくちゃ」

「そうだそうだ!大丈夫!玉砕した時は、こうやって俺と未希がしつこいくらいに励ましてやるから」

「斗真!!」

斗真本人は冗談交じりに言ったつもりだと思うけど、さすがに聞いている方は冗談に聞こえない。
するとすかさず未希に突っ込みが入り、斗真は怯えたように「じょっ、冗談だよ」と言葉を詰まらせた。

そんなふたりのやりとりが微笑ましくてつい笑ってしまうと、私につられるようにふたりも笑い出した。

高校時代はまさか社会人になってから、こんな風に心を許せる友達と出会えるとは夢にも思っていなかった。
幸せ者だなって思う。
こうやって辛い時や悲しい時、親身になってくれる人がそばにいてくれることが。

ふたりがいるから、私は南課長に自分の気持ちを伝えられるよ。
斗真の言うように、きっと私が玉砕したらこんな風に集まってくれるんでしょ?
心強い味方がいるなら、余計に頑張れる。

しっかりと伝えよう。
南課長に自分の気持ち全てを――……。


この日は深夜まで飲み会は続いた。
さすがに日付が変わると、明日も仕事の未希に合わせふたりで仲良く帰っていった。

つい数分前まであれほど賑やかだった部屋が急にシンと静まり返ると、急に寂しさに襲われる。
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