完璧上司は激甘主義!?
立ち止まったまま振り返り、新の住むマンションを見上げてしまう。

「……もうここには二度と来ることはないんだな」

そう思うとまた、胸が痛むのはなぜだろうか。
世話を焼くことができないからか?
妹と重ねて見ていた新と、プライベートでは会うことが出来ないから……?

考えれば考えるほど分からない答えに、どうすることも出来ない。

しばらくの間、マンションを見上げたまま立ち止まっていると、通りかかった年配の女性に不審な目で見られてしまい、慌てて駅へと向かった。

考えても仕方ない。
俺にとって新は部下以上ではない。
新にだってついさっきそう伝えたのだから。
考えても仕方ないことなんだ。


そう自分に言い聞かせ、駅へと向かった。
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