完璧上司は激甘主義!?
そこまで考えておきながら、自分の気持ちを疑ってしまう。

いや、そんなはずはないと。
俺にとって新はただの部下でしかないはずだ。
そして、妹のような存在でもあった。
だから放っておけなかった。
気になっていた。

その感情は特に深い意味などなかった。
新に告白されて断ったのも、感情がなかったからだ。

なのにどうして今、新のことをこれほど意識しているんだ?

考えても考えても辿りつかない迷路に、また迷い込んでしまった錯覚に陥る。
あれほど考えないようにしていたというのに……。
ふたりから新の話を聞いただけで、こんなにも気持ちをかき乱さ荒れてしまっている自分に驚きつつも、少しずつ認めていくしかないとさえ思えていた。


俺は、新を意識しているのだと――……。





「――え?新が、ですか?」

「あぁ」

それから数日後の午後――。
新を意識しないようにと思いながらも、意識してしまう日々を過ごす中、突然部長は険しい表情でやってきたかと思えば、信じがたい話をし出した。
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