完璧上司は激甘主義!?
この手の話は、未希と出会ってから何度も交わされているものだった。
未希はサロンで働くこと、私は企画を考えること。それがお互いの夢だった。
内定をもらっていないうちから、ずっと話していた夢がどんどん近づいてきている。
もう少しでその夢も叶うんだ。

「ところで麻帆は、もうある程度企画まとまっているわけ?」

「……まだ。斗真は?」

「俺も」

南課長から話を貰ってからもう二週間近くたつというのに、なかなか良い企画が思い浮かばずにいた。
それは斗真も同じだったようだ。

「まぁ、お互い頑張ろうぜ」

「……うん」

お互いを労うように缶ビールで乾杯をする。




「……とは、言ったものの……そろそろ詰めていかないとマズイよね」

金曜日の夜、最近は自炊することを心がけており自分で作った豚丼を頬張りながら、あの日南課長に貰った資料に目を通す。
春でしょ?……春をモチーフにしたものを上げたいよね。
すぐに思い浮かんだのはやっぱり新作ドレス。
春ってきっと季節の中で一番好きって言う人が多いと思うんだよね。
私がもし結婚する時は、式を挙げるなら絶対春にしようと決め込んでいる。

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