完璧上司は激甘主義!?
試着に選んだのは、ショーウインドーに飾られていたスワロスキーが散りばめられたドレス。
そのドレスを男性の手によって着せられていく様子が、もろに目の前にある鏡に映っているものだから、いくら男性が慣れているとはいえ、こっちはたまったものではない。

緊張からか変な汗をかいちゃっているし。
その汗が背中に出ていないかひたすら心配で仕方ない。
それに背後に男性の息遣いを感じるほど、至近距離にいるのが分かるからこそ、心臓はドキドキとうるさくてそれがまた男性に聞かれていないかと、心配だ。

だけどその緊張も変な汗も、次第にドレスを纏っていく自分の姿を見ているうちに消えていく。

多少胸に圧迫感があるものの、サイズもピッタリだ。

「とてもお似合いですよ」

一歩横にずれて、鏡越しに私を見つめては微笑む男性。

ドレス姿を誉められると、恥ずかしい反面嬉しい気持ちもある。
だけどそう思われるのがまた恥ずかしくて、ドレスの触り心地を確認したり、左右に動いたりしてはドレスを確認する。

「見た感じでは分かりませんでしたが、ドレス自体は軽いですね。散りばめられているスワロスキーが指に引っかかるとも思ったのですが、そんなこともないですし」

「はぁ……」
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