完璧上司は激甘主義!?
そう言うと大高さんは「失礼します」と言って、ドレスのファスナーを下ろし始めた。

わわっ!!
着せてもらっておきながらこういうのもアレだけど、脱がされるというのもまた違った意味で恥ずかしい。
カチンコチンになりながら伏せてしまっていると、大高さんはそっと話しかけてきた。

「もしお時間がありましたら、私に付き合って下さいませんか?」

「――え?」

付き合う?

意味が分からず鏡越しに大高さんを見つめると、その視線に気付いた大高さんはにっこりと微笑んだ。




「どうぞ」

「すみません、ご馳走になります」

店内の奥にあるソファーテーブルに通されると、大高さんはハーブティーを淹れてくれた。
バラの花が描かれた素敵なカップを手に取れば、ハーブの香りが鼻を掠める。

「生憎お客様のご予約もなく、暇を持て余しております。なので是非紅茶でも飲みながら新さんの企画のお話を聞かせて頂けないでしょうか?」
そう言われるがまま、こうやっているけれど……。
私の企画を聞きたいと言われたものの、はっきり言ってまだなにも決まっていないし、話せるようなことなどないに等しい。

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