完璧上司は激甘主義!?
「嘘ではなくて、ですか?」

「もちろん」

すぐに返された返事に、ますます困り果てるしかなかった。
世間一般的には、これは南課長を忘れるためのいいきっかけなのかもしれない。
ドレスのジンクスのように、もしかしたら私にとって大高さんは運命の人なのかもしれない。
でもーー......。どうしても浮かんでしまうのは、南課長。
とっくに振られているのに、忘れられない人。

「一度しかお会いしたことはありませんが、新さんとは波長が合うと言いますか、ずっと一緒にいられる人だと感じました。どうでしょうか?ビジネスパートナーと共に、僕と新しい恋愛、していただけませんか?」

「大高さん......」

南課長に振られてから、何度も新しい恋愛ができたらいいのにって思っていた。
大高さんとだったら、きっと素敵な恋愛ができると思う。
でも、やっぱり無理だよ。

「ごめんなさい」

小さく頭を下げた。

「私、振られてしまいましたけれど、まだ南課長のことが好きなんです。......そんな中途半端な気持ちのまま、新しい恋愛なんてできません」

それにこのままじゃ大高さんに失礼だよ。
純粋で素敵な人だと思うからこそ、失礼なことはできない。
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