完璧上司は激甘主義!?
「なにを笑っているんだ?」

「いいえ、別に深い意味はありません」

こうやってバツが悪そうに少しだけイジケル南課長も、知ることなど出来なかったはず。



「さて、今日はどうする?」

「え?」

どうする?

いつの間にかシューコを床におろし、なぜかネクタイを緩めながら距離を縮めてくる南課長。

「このまま泊まるか?」

「とっ、泊まる!?」

泊まるという単語に、ボンッと音を立てて一気に熱くなる身体。
そんな私を見て、南課長はこれまた初めて見るいじめっ子のような顔をして私の肩に自分の腕を乗せてきた。

「だってそうだろう?やっと新と恋人同士になれたんだ。……このままなにもせずに帰せないさ」

「……っ!」

絶対今の私、顔が真っ赤だ。
身体中が熱くて仕方ない。

「でっ、でも私、さっき転んじゃったんで汚いです……」

恥ずかしさのあまり意味の分からないことを言ってしまった。
それでも南課長は動じることなく、言葉を返してくる。

「ならシャワー浴びればいいだろう?……それに新はなにか勘違いしているようだけど、俺は他人にまで潔癖を強要しないから。……むしろ新くらいズボラな奴が好きなんだ」

「ズボラがですか?」

「あぁ。一緒にいてどんどん汚してくれると、掃除のしがいがあるしな」
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