完璧上司は激甘主義!?
「しかも無償で提供してくれると言っている。それを聞いて疑わないわけないだろう?」

顔に似合わぬドヤ顔で言われるものの、いまだに状況が呑み込めない。

どういう意味?大高さんが私に似合うドレスを?しかもしれを無償で提供??
契約した日から今日までずっと大高さんと仕事をしてきたけれど、そんな話聞いていない。
それについ一週間前にも打ち合わせで会ったのに、一言も言って入なかったし、素振りさえも見せなかったのに。

辿り着いたエレベーターに乗り込むものの、部長は上機嫌でまた勘違いしたままだった。

「会議中に聞いてびっくりさせられたよ。こうやって会議そっちのけで君を呼びに来てしまったくらいにね」

やっぱりそうだったよね。部長は会議中だったはず。

目的の階に辿り着くと、颯爽と降りていく。

「一番に君に見せたいとわざわざ持ってきてくれたらしい。別に少しくらい時間が早くても休憩に入っていいからな」

「あの、部長っ……!」

「ここでお待ちだ」

いまだに勘違いしている部長の誤解をどうにか解こうとしたものの、大高さんが待つ応接室に辿り着いてしまった。

「じゃあ私は会議に戻るから」

「部長っ!」

こっちの話など一切聞くことなく、さっさと戻って行ってしまった。
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