完璧上司は激甘主義!?
「ですからどうか変な噂が流れないよう、お願いします。……でないと僕が南さんに牽制されるばかりで仕事がやりづらくなってしまいますので」

「……はぁ」

どうしよう。ずっと会社の人達には篤人さんと付き合っていることを隠してきたのに。
まさかこんな形で、しかも一番最初に部長にバレるなんて……!

変な汗が背中を伝う中、篤人さんも参ったと言わんばかりに手で頭を押さえていた。

「では僕はこれで。……新さん、今後もよろしくお願いしますね」

言うだけ言って、後のことは任せたよ。と言いたそうに最後に私を見て、大高さんは颯爽と応接室を出て行ってしまった。
本当はここで誰か玄関先まで見送りに行くべきところなのだけれど、それを行動に移せそうにはない。

どっ、どうしたらいいの……?これ。

シンと静まり返った応接室。
部長も篤人さんまでも何も話さない中、私はただ茫然と立ち尽くすことしか出来ずにいた。
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