完璧上司は激甘主義!?
え……?どういう意味?

どう答えたらいいのか分からずにいると、南課長は言葉を続けてきた。

「気にしているんだろう?……俺に部屋を見られたことを」

「……っ!」

図星をつかれ、ますます言葉など出てこない。
でも当たり前な話だ。
好きな人以前の問題で、職場の上司に見られたというだけでショックを隠し切れなくなる。

「なぁ、新……。俺はな、家事なんて覚えれば誰だって出来るものだと思う。だからさ、頑張ってみないか?」

「――え?」

頑張る?何を??

きっと今、私の頭の上にはハテナマークがいっぱい浮かんでいるに違いない。
だって全く南課長の言いたいことが分からないのだから。

「あの……それってどういう意味ですか?」

ただ私を見つめるだけの南課長に問い掛けると、意外な言葉が返ってきた。

「俺が教えてやるよ」

「――……は?」

思いもよらぬ言葉に、随分と間抜けな言葉が出てしまった。
しかも上司である南課長に向かって。

ヤバイ。と思い咄嗟に口を両手で覆ったものの、南課長の表情は変わらず。

「こうやって新の意外な一面を知れたのも、何かの縁かもしれないしな。取り敢えず明後日の土曜日、一時に迎えに来るから」
< 80 / 410 >

この作品をシェア

pagetop