LOVEPAIN⑤
「いや、
コウジロウさんの方にも、
まだまだ広子を撮って欲しかったですよ」
そう言った成瀬に、
私も頷いてはみる
「けど、うちより向こうの方がそりゃあいいよね。
この業界の最大手と言っても、過言じゃないし。
そこと単体で仕事出来るんだから。
成瀬ちゃんは間違ってないよ」
「すみません…」
そう謝る成瀬を見ていて、
この場から逃げ出したいと思った
私迄、責められたように苦しい
「べつに、謝る事ないよ。
踏み台にされたみたいでいい気はしないけど」
コウジロウさんはそう言うと、
私達から離れて行く
「――帰るか?」
成瀬は力なく私に笑い掛けて、
先に歩いて行く
「はい」
私はそんな成瀬を遅れて追う
振り返って、
コウジロウさん達の方を見る事が出来なかった