私は彼に愛されているらしい

最高の贈り物

ねえ、アカツキくん。貴方にしてあげたいこと、まだまだ沢山あるんだ。

考えているときも私はずっと楽しくて嬉しくて仕方がなかった。

アカツキくんが好きそうなものを思い出す度、アカツキくんの姿を思い浮かべる度にもっともっととやりたいことが増えていくの。

この日を楽しみにしていたのは誰よりも私だったかもしれない。

だって子供みたいに私が笑っているからアカツキくんも仕方がないなっていつもみたいに笑ってくれる。

その後は紅葉を満喫してアカツキくんが興味を持った露店の品物をプレゼントして、秋という季節を十分に楽しんでからまた車で次の場所へと移動をした。

勿論最高のおもてなしはまだ続いている。

次に私が仕掛けたのは音楽だった。

「はは。これ、俺が好きなバンドの曲だ。」

車内オーディオから流れてきた音楽に噴き出して、やりすぎでしょ、みちるさんとアカツキくんは笑ってくれる。

すごく嬉しそうなその笑顔が私にとって最高の反応なの。

少し張り切りすぎている私を心配しているみたいだけどあと少しだけ頑張らせてほしい。

まだトランクに隠されたままの残りのプレゼントも出番を待っているんだ。

「到着!」

「おー。これはまた雰囲気があるな。」

私がディナーの場所に選んだのは個人経営の居酒屋だった。

料理もお酒も文句なしに美味しいと評判の隠れた名店。

「意外?」

「女の子が選ぶお誕生日コースにしてはかなり変わってるでしょ。」

「あはは。確かに暖簾もあるところだもんね。お鍋が美味しいらしいの。さ、アカツキくん行こう!」

「楽しみだ。」

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