初恋はカフェ・ラテ色
「どうして……」

太一の言葉が雷を打たれたみたいにズシンと身体に響いた。

「今日が同窓会って知っているから、お前に気を使わせたくなくて言ったのかもしれないけどな」
「太一! 私、同窓会パス!」

バッグからお財布を出して会費の3000円を出すと太一の手に握らせた。

「お前、パスって……」

太一のくっきり二重の目が、手の中のお金と私の顔をいったりきたり。

「洋輔さんのところへ行ってくる!」
「ちょっと待てよ。俺は言うなって口止めされたんだぞ?」
「いいの! じゃあね!」
「いいのって……」

太一がぼそっと呟くのが聞こえたけれど、すでに私の足はホームに向かっていた。

どうして洋輔さんは私に黙っているように言ったの?

訳がわからなくて早く洋輔さんのところへ行きたいもどかしさ。

電車は来たばかりだったようで、次の電車を待つ5分間がとても長く感じた。

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