大っ嫌いなアイツに恋をした。
「だから、あたしは橘のこと…っ」
橘の目を見つめ気持ちをちゃんと伝えよう。
そう決心したときだった。
「悠月〜!一緒に帰るって行ったじゃん!どこ〜?」
甲高い声がして姿を現したのは屋代 紗季(ヤシロサキ)
ムダに橘とイチャついていた女子だ。
ってもう、そう思ってるだけで嫉妬してるんだあたし……
屋代さんはあたしと橘の状態を見て驚いたように、そして焦るように言った。
「え、笹原さん…?わ、わぁ…壁ドンじゃん。リアルで初めて見たんですけど!すごーい!悠月ぃ、あたしもやって〜」
きゃっきゃ言ってはしゃぐ屋代さんに橘はあたしから離れた。
「紗季、悪ぃけど昇降口で待っててくんね?すぐ行くから」
「う、うん…わかった」
屋代さんはあたしを一瞥して階段を降りて行った。