大っ嫌いなアイツに恋をした。
もしかして、あの雰囲気のまま……
いやいや、そんなことあるわけない!
あたしと橘だよ!?
あたしのことなんて女だと思ってないし。
そんなことあるわけ……
────バサッ
「……え?」
「かけとけ。春終わったって言ってもまだこっちは寒いからな」
橘は着ていたジャケットをあたしの肩にかけた。
「…そんな……」
『普通なら、ここでありがとうって言うんだろ』
さっきの橘に言われた言葉を思い出し口を閉じる。
あたしは可愛くないからそんな素直にありがとうなんて……
「た、橘……っ」
ありがとう…そう言おうとしたら、橘はなぜかあたしの手をギュッと握ってきた。