ブンベツ【完】
理性に耐えようとしてるカイさんがキッと鋭く私を睨み上げ息が少し荒くなり始めた。
理性なんて早く切れて仕舞えばいい。
本能の赴くままにメチャクチャにすればいいのに。
ジリジリと誘う快楽に身を委ねてしまえばいいと願いながらキスをしてると、「クソがッ」と途端にカイさんが吠えた。
「ひゃッ」
すると、さっきとは比べものにならない力で腕を掴まれ体が力によって引っ張られると、気づいた時には立場が逆転となっていた。
床に私を組み敷き両手を床に押し付け私の自由を奪うカイさんは、さっきの私と同じように上に乗っかって見下ろしてる。
喉がひゅぅっとなった気がした。
瞳の色が正に獲物を狙う獣のようで、捕食対象の私の唇にすかさず噛み付いた。
「んッ」
私の下手くそなキスとは比べ物にならないくらいのキスに蕩けそうになった。
歯列をなぞりこじ開けられた舌が口内に侵入して犯していく。
さっきみたいな余裕が嘘だったかのように心臓が暴れ出した。
呼吸をするのも許さないというように角度を変えキスの雨を降らすカイさんの背中をギュッと握る。
大丈夫。怖くない。
私が望んだことだもの。
4年前と同じになるわけがない。
このキスも触れる手の温もりも全部知ってるもので、私の初めては全部カイさんだったと思い出す。
首筋を這う唇の感触も、ボタンを外して露わになった肌に優しく触れる手の感触も、